産業廃棄物の知識

産業廃棄物のマニュフェスト制度とは?

 

廃棄物を適性に処理するために定められた制度です。マニュフェストとは産業廃棄物を管理するための専用伝票で、産業廃棄物の排出事業者はマニュフェストを交付する義務があり、これを怠ると1年以下の懲役または100万円以下の罰金に処せられます。

排出事業者はマニュフェストを発行することにより処理委託した廃棄物が適正に処理されているか確認する必要があります。

 

マニュフェストの運用の流れ

マニュフェストには排出事業者が作成、交付する一次マニュフェストと中間処理業者が作成、交付する二次マニュフェストがありますが、ここでは一次マニュフェストの流れを説明します。

 

step
1
排出事業者が作成し、A票を切り取って自社で保管、残りを収集運搬業者に発行します。

step
2
受け取った収集運搬業者は運搬が完了したらB2票を排出事業者に送付し、B1票を自社で保管した後、中間処理業者におくります。

step
3
受け取った中間処理業者はC2票を収集運搬業者に交付し、D票を排出事業者に送付し、C1票を自社で保管します。

排出事業者と各産廃業者は処理が完了した後5年間マニュフェストを保管しなくてはなりません。

こうすることにより廃棄物を処理する際に適正に取り扱われていない廃棄物が見つかった場合にさかのぼって排出事業者を特定することが可能になります。

建設系産廃のマニュフェスト

 

建設系産廃は他の事業と比べて混合廃棄物が多いという特徴があるため(例:解体工事現場から出るがれきとガラコン、木くずの混合物)、建設系産廃独自のマニュフェストがあります。

 

・記載内容

  • 管理票の交付年月日及び交付番号
  • 氏名又は名称及び住所
  • 産業廃棄物を排出した事業場の名称及び所在地
  • 管理票の交付を担当した者の氏名
  • 運搬又は処分を受託した者の住所
  • 運搬先の事業場の名称及び所在地、並びに運搬を受託した者が産業廃棄物の積替え又は保管を行う場合には、当該積替え又は保管を行う場所の所在地
  • 産業廃棄物の荷姿
  • 当該産業廃棄物に係る最終処分を行う場所の所在地
  • 当該産業廃棄物に石綿含有産業廃棄物、水銀使用製品産業廃棄物又は水銀含有ばいじん等が含まれる場合は、その数量

マニュフェストに虚偽の内容を記載、または記入漏れなどがあった場合には最大で懲役1年または100万円以下の罰金に処せられます。

まとめ

マニュフェスト制度は不法投棄や違法な処理を防ぐために必要な制度です。

罰則も適用されるため各事業者は法令に従った運用をしましょう。

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