産業廃棄物の品目

水銀含有ばいじんを含む許可を取得したい

産業廃棄物の品目の中に「水銀使用製品産業廃棄物」と「水銀含有ばいじん等」というものがあります。水銀使用製品産業廃棄物はその名の通り水銀を使用した製品が廃棄物になったもので、代表的なものとして蛍光ランプや水銀電池、水銀体温計のようなものが挙げられます。これに対して水銀含有ばいじん等とは、特定の品目の中で基準を超えて水銀が含有するものすべてが当たります。

固形の廃棄物
※15mg/kgを超えて含有するもの
※1,000mg/kgを超えて含有した場合水銀の回収義務
・ばいじん
・燃え殻
・汚泥
・鉱さい

液状の廃棄物
※15mg/Lを超えて含有するもの
※1,000mg/Lを超えて元通した場合水銀の回収義務
・廃酸
・廃アルカリ

水銀含有ばいじん等の対象となる濃度については水銀の大気排出に関する規制を効果的に実施するという観点から設定されています。そのため、水銀含有ばいじん等に該当するかどうかの基準値と、水銀の回収が必要となる基準値が設定されています。

これらは大学や研究機関、検査業に属する施設などから排出されることが多く、建設現場からの収集を主とする業者の方は取り扱うケースは少ないかと思われます。もし水銀含有ばいじん等を取り扱う許可を取得する際には、以下の点に注意しましょう。

水銀含有ばいじん等を含む許可を申請する際の注意点

水銀含有ばいじん等は水銀を含まないもの一般の廃棄物と分けて収集・運搬・保管する必要があります。そのために専用の容器を用意する必要があります。ばいじん、燃え殻、汚泥、鉱さいを運ぶ際には蓋つきのドラム缶などを用意し、廃酸、廃アルカリを運ぶ際には専用のポリタンクを用意しましょう。

また、運ぶ先の処理業者も水銀含有ばいじん等の許可を取得しているところと契約する必要があります。一定濃度以上の水銀を含有する汚染物はキレート処理やセメント固化では水銀溶出を抑制できない恐れがあるため、あらかじめ水銀を回収する必要があります。そのため、処理できる業者も限られます。申請先によっては処理業者の許可証の写しの提出を求められる場合がありますので、事前に準備しておきましょう。

ポイント

水銀含有ばいじん等は特定の施設から排出されることが多く、建設現場などからはあまり排出されません。

ココに注意

水銀含有ばいじん等を含む許可を取得する際はあらかじめ容器を用意し、処理業者も探しておきましょう。

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